SEE/SAW ルベル ヘアケアシリーズ

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一番美しく見える光を探して
被写体が喜ぶ瞬間をカメラに収めたい

中村和孝 写真家/Photographer

毎シーズン、SEE/SAWのブランドビジュアルの撮影を手がけるフォトグラファーの中村和孝さん。大手化粧品ブランドの広告や雑誌のカバー、数多くの女優やタレントの写真集など多数撮影している。被写体となる女性やプロダクトの魅力を引き出し、カメラに収めるプロフェッショナルだ。写真家を志したきっかけ、撮影におけるフィロソフィー、SEE/SAWの撮影について話を訊いた。


写真の面白さを初めて知ったのは、高校生のとき。卒業後、専門学校で写真を学び、ストリートで人物を撮り始めるように。
「当時は80年代後半。街には、奇抜な服装を着た人たちで溢れていました。自分が変わった人だ、いいなと思ったら追いかけてでも撮っていましたね。フィルムカメラを使って、モノクロで撮るのがかっこよくて好きでした。刺激を求めて、憧れのロンドンへ行き、撮りためたものをまとめて写真集『London』を自費出版で刊行しました。最近はデジタルで撮ることがほとんですが、フィルムはいまでも心の安定剤なんです」
白黒の強いコントラストで、当時の空気感を色濃く焼き付けたカットの数々。どれも、被写体の人物の内面をあぶり出しているようだ。

自費出版の写真集『London』。

その後、日本に帰国しスタジオでの勤務を経て、独立。様々な媒体で、ポートレートやファッションシューティングの仕事が舞い込むように。
「ザラザラとした質感のメンズっぽい撮り方が、女性誌の編集者の目に留まったんだと思います。ハイコントラストな特殊な現像の仕方もしていましたし。それから徐々に、広告や著名人、タレントから写真集の依頼がくるようになりました」

手掛けた写真はいまをときめく著名人ばかり。多方面からオファーが絶えないが、女性を美しく撮影するために心がけていることを尋ねると意外な回答が返ってきた。
「とにかく、本人に喜んでもらうこと」そして、少し考えた後に「あとは、一緒に過ごしていく中で心を開いてもらい、ちょうどいい距離感で撮影ができるようにしています」と続けた。

4年目となったSEE/SAWのブランドビジュアルも、毎回テーマを決めながら工夫を凝らし撮影現場に臨んでいると語る。今季は、ビーチと切り立つ断崖を舞台に撮影を行った。
「通常のビューティの広告ではできないような撮り方をしていますね。スタイリスト飯田珠緒さんの少女のような感性とパンキッシュなエッジが融合したスタイリングとそれを自分の雰囲気で着こなすモデルのケンダルエレナさん。あまり髪を追いすぎず、凛とした女性の強さをテーマに、ときに優しいムードで撮影しました。当日は雲ひとつない晴天で、パンチが効いた洋服と長い髪の流れがよく映えていましたね」

SEE/SAWが掲げるコンセプトは、“印象から美しい人へ”。果たして、印象をカメラで捉えることは可能なのだろうか。
「第一印象のいいなと思ったポイントは、必ず心の中に覚えておきます。それが撮影現場で再現されるとき、見逃さずに撮影できれば写真に収められると思います」

今回も、撮影現場で薄暗さの残る朝から快晴へと変化する天候とともに、モデルの表情や動きがほぐれどんどん豊かになっていったのが記憶に残っているという。「やはり写真は、光と影で成り立っているんです。被写体が一番美しく見える光の当て方を探しながら、瞬間瞬間を切り取る。そうしていくうちに、その人が持つ新たな魅力や美しさを発見できると思っています」と語った。


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SEE/SAWをよく知るあの人に聞く、10の質問

写真家/Photographer 中村和考さんをもっと知るべく、10の質問からなるインタビューを行った。彼の美学とSEE/SAWを使用した感想とは。


Q1. 初めてSEE/SAWを見た印象は?
パッケージがシンプルで洒落ていて、洗練されていると思いました。

Q2. SEE/SAWの香りについてどう思われますか。
男性が使用しても嫌味がない、中性的な香り。その新しさといい意味での違和感に驚きました。

Q3. 人物撮影におけるヘアの重要性は?
かなり大きいと思います。8割くらい決まってくるんじゃないでしょうか。特に女性は、ヘアスタイルや髪の毛の動き、流れが写真を大きく左右しますね。撮影現場でピンと来ないと変えて欲しいと思うし、崩して撮ったりします(笑)。

Q4. 影響を受けたフォトグラファー、アーティストは誰ですか。
ヨゼフ・クーデルカというチェコスロバキア出身の写真家。ドキュメンタリーでジプシーを撮っていた人です。写真集にあるどの作品も素晴らしく、かなり好きなので影響を受けたと思っています。

Q5. 写真を撮る時にこだわっていることは何ですか。
構図と光。それから、シャッターを切る前に頭の中に絵が決まっていること。

Q6. これまで手掛けた中で、面白かったお仕事は何ですか。
メンズファッション誌のカバー撮影で、松井秀喜さんのポートレートをNYで撮ったこと。撮影時間は数分でしたが、ヤンキーススタジアムで3日間待ち続けました。

Q7. 撮影に使用している機材はなんですか。
ミラーレスのSONY35mm、あとはコンパクトフィルムを使っています。

Q8. 最近の楽しみは何でしょうか。
子供の写真を撮ること。あえて、下手くそに写るように撮って遊んでいます。ノーファインダーでフィルムカメラで撮って、現像したときにどうなったか見るのが面白いんです。それから、家族のアルバムになっとときに綺麗になりすぎないようにしているというのも理由です(笑)。

Q9. これまで旅をして印象的だった場所は?
モロッコ。世界遺産に登録され、スターウォーズの撮影現場としても有名なアイト・ベン・ハッドウにファッションの撮影で行きました。街並みや土壁の家、人がいっぱいいるマーケットなど、どれも異世界の風景で印象的でした。

Q10. 今後、挑戦してみたいことを教えてください。
作品撮りをして、個展を開きたいです。期限切れのポラロイドのフィルムを使って、像が出ていない写真の作品を作ってみたいですね。それから来季のSEE/SAWのブランドヴィジュアル撮影。これまでにやったことのない作風で、撮ってみたいと考えています。


SEE/SAW GALLERY 2021
Photographer_Kazutaka Nakamura

中村和孝(写真家/Photographer)

71年愛媛県生まれ。東京工芸大学卒業後、単身でロンドンに渡る。自費出版で全てモノクロで撮影した写真集『London』を刊行。帰国後、広告や雑誌媒体、俳優・著名人の写真集など多方面で撮影を手がける。
www.makiura.jp/kazutaka-nakamura/

Photo_Kazuyuki Ebisawa
IntervIew&text_Aika Kawada