自分の居場所は
自分で作れるから大丈夫
高山 都 モデル
自分で作れるから大丈夫

自分という花を、咲かせよう。
TIME TO BLOOM ── 花ひらくとき。思いがけない瞬間に、人生の転機はやってきます。日常の会話に潜む何気ないひとこと。ふらりと入ってみた路地裏での出会い。自分の思いをノートに綴る時間。希望の扉がそっと開くきっかけは、きっとそこかしこに隠れている。転機をとらえ、チャンスに変えてきた3人の女性に訊いた、これまでのこと。そこには、自分らしい花を咲かせるヒントがたくさん詰まっていました。
高山 都(モデル)
大阪府出身。モデル、執筆業、商品のディレクションなど幅広く活動。料理、うつわ、マラソン、旅行、和装、インテリアなど、広く深い趣味の世界を、インスタグラムをメインに情報発信する。近著に『高山都、もの語り。 ひとりごと、ふたりごと』(宝島社)がある。
@miyare38

INTERVIEW


高山さんはモデルをはじめ、執筆や服のデザイン、トークショーからイベントのプロデュースまで、活躍の幅をしなやかに広げ続けている。ジャンルもファッション、料理、うつわ、マラソンと多岐に渡り、最近は和装の面白さに目覚めたという。「今の自分に飽きる瞬間が定期的にやってくるんです。ひとつのことを追求して、ある程度やり切ったらまた次のテーマを探して、先が見えない世界を耕しはじめます。体感して、面白がって、わかることが増えたら仲間を呼んで、わいわいと世界を広げていく。そういう生き方が好きなんだと思います」。

今はSNSの影響で、他者と自分を比較したり、反応を気にしたりしやすい時代。しかし「大切なのは、自分が信じたものを納得できるまで続けること」と高山さんは話す。「最初からうまくなんていかないし、不恰好でも、笑われても気にしなくていい。みんな結構、結果が出ないとすぐにやめちゃうんですよ。でも、人の心は積み重ねで動くものだから、形にするのは時間がかかります。失敗からも学んで続けていれば自然とさまになっていくし、自分の居場所もできていくもの。やり切って違うなと思ったら別のところに移動したっていい。居場所がないって悩む人が多いけど、居場所は自分で作れるんです」。
これまでの人生、決して順風満帆だったわけではない。全身絆創膏だらけです、と笑う高山さんが、それでもこうして凛といられるのはなぜだろう。「自分のなかを循環させることを大切にしています。SNSの世界に疲れたら自然のなかに行くし、ちょっと嫌なことがあったら運動やスキンケアを頑張ったり、髪を切ったり。自分で風を起こしていくと、いつのまにか景色も気持ちも動いているんです。巡りがいい人って、いつもフレッシュで楽しそう。仕事でも遊びでも、チャンスって楽しそうな人に巡ってきますよね。私もそうありたいなと思います」。

─
人の評判を気にしすぎては、前に進めない。「自分にとって本当に大切な人は誰か、いざ紙に書き出してみると、意外と10人にも満たなかったりします。まずはその人たちに誠実であれば、いいんじゃないでしょうか」。

─
「使命感や責任感が芽生えると、すごく張り切ります。だから“あなたでいい”じゃなく“あなたがいい” と言ってくれる人と仕事がしたいし、私も仕事相手に対してそう思っていたい」。信頼関係が築かれ、エールをおくり合える仕事は、いい結果につながる。

WEB LIMITED
高山 都さんに聞く、7つの質問

Q.1
今、お仕事のほかに没頭しているものは?
A.
和装です。立体的な洋服とは異なり、和服は直線の世界。体にあわせて布を巻きつけるから、着る人によって表情ががらりと変わります。着付けの仕方や帯の高さ、色合わせなど、工夫のしどころがさまざまあって、追求しがいのある美しい世界です。
Q.2
お仕事に対してやりがいを感じるのはどんなときですか?
A.
自分が掲げた目標を達成したときです。新しい仕事に向かうときは、必ず目標を立てて、到達するための準備もしっかりとします。「やりきった!」って思えるくらい頑張るにはどうしたらいいか、いつも考えていますね。
Q.3
ご自身のセンスの根源にはどのようなものがあると思いますか?
A.
自分自身にセンスがあると思ってはいないんですけれども、歴史のあるベーシックなものにインスピレーションをもらうことが多い気がします。伝統的な色合わせや、旅行先での街並みの色、それこそ和装の世界で使われているデザインなど、受け継がれてきたものに宿る美しさって、特別なものだなぁと。
Q.4
日常の中で気持ちを整える方法について教えてください。
A.
自分自身のなかを循環させておくよう心がけます。たとえば五感をちゃんと使って世界を味わう、感情を溜めずに吐き出すようにする。発散のために運動したり、スキンケアを頑張ってみたり。自分からアクションを起こします。溜め込むとあまりいい結果にならないと、経験上わかっているので。

Q.5
仕事をする上での必需品。
A.
口紅です。さっと塗るだけで背筋が伸びる、魔法をかけてくれるアイテムだと思います。多い時はバッグの中に5本くらい入っていることもあるほど。服や気分、季節に合わせて使い分けています。
Q.6
高山さんがこれから挑戦したいことは?
A.
これまでは表に立つ仕事が多かったけれども、もっと仕掛ける側の仕事をやってみたいなと思います。人材育成にも興味があります。仕事で若い方と接するときに、自分が過去にした失敗からアドバイスすることもあります。経験が活きて誰かのためになるなら、とてもうれしいから。
Q.7
SEE/SAWのファーストインプレッションは?
A.
香りがとてもいいなというのが最初の印象ですね。フレッシュだけれど、少し懐かしさのようなものも感じるんですよ。日常に溶け込む安心感があって、でも都会的なスマートさもあって。アイテムではヘアオイルが好きです。毛質が細くてやわらかいんですが、このオイルをつけると艶とサラサラ感が気に入っています。

TIME TO BLOOM
自分という花を、咲かせよう。
「TIME TO BLOOM ── 花ひらくとき。」をテーマに、転機をとらえ、チャンスに変えてきた女性たちのインタビューを発信。3月8日の「国際女性デー」に向けて、2026年春発売予定の限定品「Spring Note Mimosa」や、さまざまなアクションをお届けします。SEE/SAWとポジティブな春を迎えましょう。

Hair&Makeup_Yukako Morino (Perle management)
Photo_Yoko Kusano